包囲された城方の、まさに徹底抗戦の終末。
あらゆる手段を使い、
敵の目を欺き、奸計で足止めし、
時にはだんまりを決め込み篭城し、
味方がばたばたと倒れ、投降し、
あまつさえ敵の先手となって攻め寄せる中。
「4月20日まで持ちこたえれば我らの勝ちよ」
守将のつぶやきは、攻め手の歓声に掻き消されつつあった。
もはや従うものはなく、孤立無縁で抵抗する術はすべて失った。
再三の降伏勧告。
4月19日、文書調印。
というわけで、和泉父が最後に署名を入れ、
妹の婚姻届けが完了したのでした。
最後まであきらめの悪い……