和泉企画局日報

和泉企画局の業務日誌&局長の自由ノートです。

【TRPG】刃の下に心と書いて忍(シノビガミ・後編)

現代社会の裏側に生きる忍者たちの、活躍・暗躍・暗闘を描いたTRPG、シノビガミを遊んできました。


シナリオはルールブック1巻収録の「ロードムービー
以下、本編に関することも記述しますので、どこまで読むかは各位でご判断ください。


キャラクター紹介はコチラ
http://d.hatena.ne.jp/ryo-izumi/20120807


シナリオ前半はコチラ
http://d.hatena.ne.jp/ryo-izumi/20120808













>3サイクル目


微妙に1手番無駄遣いをしてしまっていますが、
「企画した比良坂」のゆかり先生、「作った斜歯」の河嶋嬢が、
時姫に関する情報を握っていなかったので、
じゃああとは「使い手の鞍馬」である叢雲さんか、
「対象となるオニ」であるエッジくんがなんか秘密を握っているんだろうと推測。
PvPであることを一度頭から外して、
順番にお互いの秘密を暴こう(共有しよう)と試みます。
その上で、最大幸福というか、みんなが功績ポイントをゲットできるような……


このサイクルの前半で順当に、叢雲さんとエッジ君の秘密が順番に明らかになります。
叢雲さんは、時姫の兄であり、妹の望みをかなえてやりたい、という立場、
エッジ君はオニに仇なす時姫を殺したいという立場。
あれ、誰も解決手段を把握していないのか……


このタイミングで柾くんの手元には、全員の秘密が集まっていました。


柾くんは「時姫を助けたい」という思いが強く、叢雲さんと共闘は可能と言えます。
ただし、時姫の意に沿わない手法を取ろうとすると、敵対することになりそうです。
また、時姫の願いだけをかなえるならことは簡単ですが、彼女が結界の外で生きるすべはありません。
「生きのびるために結界に連れ帰る」であれば、河嶋嬢と共闘可能になります。
一方で、エッジくんとは対立しますが、時姫の願いをかなえようとすると、
時間の経過によって時姫は死亡するので、見逃してくれる可能性が高くなります。
あと、ウマの合うゆかり先生が後ろからいろんなタイミングを虎視淡々と狙っています。
ゆかり先生は、柾くんと戦闘をして気持ちを振り向かせればOKなわけです。


柾くんはキャラクター的にもプレイヤー的にも「命あっての物種」主義です。
可能性が残るなら、いったん結界に戻っても、方策を探すのが良いと考えました。


そして、このタイミングで、ゆかり先生が一気に動きます。
柾くんを急襲し、一気に自分の目的を達しようとします。


「柾によって、妹の願いを達したい」と考える叢雲さんは、当然ゆかり先生の妨害に動きます。
「柾が時姫の生存を優先する限り、柾を利用する」と考える河嶋嬢も同様。
「時姫を結界に戻さない」と考えるエッジは、柾と河嶋嬢の妨害に連動して動きます。


これで戦闘が発生、構図的には2対3ですね。
というか、ミドルシーンで全員参加って、クライマックスみたいです。
ミドルなので、1点でもダメージを追うと戦闘から脱落します。
柾くんのキャラクターコンセプトは「逃げ切り・最後に立っていたら勝ち」なので、
プロット値を調整しながら、攻撃目標にされないように立ち回り、
叢雲さん、河嶋嬢の攻撃で、エッジくん、ゆかり先生が順番に脱落します。
ゆかり先生からは、クライマックスで再戦の予告。


で。


「悪く思わないでね?」


え?


共闘可能と思っていた河嶋嬢から、まさかの不意打ち。
これだから大人は!!
そりゃ、前科持ちだもんなぁ。
しかし、その後、時姫の意を汲んだ叢雲さんが戦闘に勝利し、
時姫を柾くんのもとに置いてさります。


このタイミングでGMから最終情報。
「時姫は、結界に戻ると自我を殺されて生き続ける」


死してでも、生きた証を立てる願いを果たすか、
生きた証を失っても、命だけで生き永らえるか。




>クライマックス


この事件に関係したシノビたちが一堂に会してきます。
月が見下ろす夜の海辺。
動かぬ月と揺れる月、2つの月がはるか遠くに見えます。


「どうしたい?」
「あそこには戻りたくありません」
「……戻らんと死ぬんよ?」
「えぇ、それでも」
「…………そうか、ではお前さんの願いは叶えてやる。
 だが1つ約束や。
 ただ死を受け入れるのではなく、最後の瞬間まで生きることを諦めない、と」


ここで普通ならクライマックス戦闘ですが、
叢雲さんは「妹の願いがかなう瞬間を見届けれる」ので戦闘による干渉はなし、
エッジくんも「時姫がここで命果てる」ので、それを見届ければよし、
河嶋嬢も時姫の強い意志に触れ任務を諦めました。


あきらめがついていないのは、ゆかり先生。
「姐さんがちょっと待ってくれて、この子の願いをかなえてあげれたら、
 正面から堂々と勝負を受けて立つよ」
「ホントに?」
「姐さんが裏切らなければ、俺は裏切らない、俺が裏切らなければ、姐さんは裏切らない。
 ずっと前からの約束やろ?」


月が見下ろす中、時姫は5人のシノビに囲まれて、静かに息を引き取りました。
身体だけになっても戻りたくはないだろう、という思いの元、
その場で火葬し、遺灰を海にまくことに。


「じゃ、約束を果たさんとな」


柾くんとゆかり先生だけの静かな戦い。
もうクライマックスというか、エンディングですよね。
さっきみんなでバトルして、クライマックスを経たような気分になっていますし。
結果、2ラウンド目にゆかり先生の攻撃がヒットし、先生の勝利。
勝利によって、柾くんの感情を「忠誠」から「愛情」に書き換えて、ゲームは終了。
先生は、柾くんの心を奪って、そのままいずれかに去っていきました。


命あっての物種、しかし、命に勝る譲れないモノだってある。
命を長らえてまで、ゆずれないモノが果たして自分にはあるのだろうか……
さらに深い闇に潜ることになった自分に、自問自答しながら彼は生き続けるでしょう。


このセッションでは結局、幾人かのシノビたちは我を通したために、
それぞれの組織を去り、抜け忍(ハグレモノ)となってしまったのでした。
柾くんはもともとハグレモノなのに、さらにハグレモノ・オブ・ハグレモノに(w






やはり、勝利条件が対立し、それを探り合う、というのは楽しいですね。
今回は戦闘は少なめで、情報収集に専念するような傾向でしたが、
もっとシビアな対立条件、隠し通して最後にどんでん返し!という展開もありかな。
次回は、かなりブルーの入った柾くんで引き続き遊ぶか、
比良坂機関でばりばりの公務員忍者になるか、
ちょっと攻撃力と殺意の高いキャラクターで遊んでみたいです。


>GM様、当日の参加各位へ
なお、この日記はその場でメモも取らず、記憶だけを頼りに書いていますので、
けっこうあやふやなレポートになっています。
セッションの記録というよりは、柾くんの記憶の整理、ぐらいの感じでひとつ。
というか、シリアス系のは文章書き慣れませんね(苦笑)。
ふだん、ドタバタっぽいシナリオで、ドタバタっぽいキャラクターたちを描写していることが多いので。