「あなた方には死は突然訪れて、
事実と同時に死がスタートした。
我々はカイザーが死ぬ前から死に直面している。
どっちのほうが幸福でしょうか?」
すごくうろ覚えですけれども。
本日未明、午前3時35分。
祖母、叔父夫婦に看取られて、祖父は逝きました。
享年79歳。
最後は肺炎のための咳との戦いだったようです。
祖母、叔父、母、一番近しい3人の以前からの話し合いで、
一切の延命措置はとられませんでした。
叔母も父も私も反対しませんでした。
午前3時20分に母の電話が鳴りました。
私は寝付けずに布団の上でいたので、
すぐに着替えて同行しました。
病院まではタクシーで15分。
タクシーの到着を含めて移動に20分。
ほんの、ほんの5分だけ、間に合いませんでした。
それでも、まだ暖かい手を握れてよかったと思います。
13年前に父方の祖父の死に際しては、
小学生だったのもありますが、
死に際に接することはありませんでした。
同じように未明に逝ったのですが、
孫が呼ばれたのは、
昼過ぎになって祖父が家に戻ってからでした。
13年前は長期入院の果てでしたが、
最後の1、2週間、子供は離されていたので、
いきなり事実を突きつけられて、
でも子供だったので、よくわからなかったんだと思います。
今回は入院してからわずかでしたが、
それでも少しは自分の身支度も心構えもできていて。
できたつもりだっただけなのかもしれませんが。
一通りの処置が終わって、
家につれて帰って、お布団に寝かせて。
家は今は叔父一家と同居の状態なので、
手伝えることは微妙に少ないのですが、
手伝えそうなことを全部手伝いました。
六曜の関係で、
お通夜が明日、告別式は土曜日になりました。
今日の夜の番は祖母と母が、
明日の夜の番は叔父と私がすることになりました。
一番最後に、
一番たくさん一緒にいる時間をもらえることになりました。
バイト先でも今日は半休、明日は全休をいただけました。
東京出張に6人中2人の人手をとられている中、
ほんとうにありがたい話です。
心残りのないように、
残された時間を過ごそうと思います。